現在検討中の案では、所得税3万円・住民税1万円の一人当たり計4万円を還元、住民税非課税世帯には7万円給付という方向性のようです。(住民税非課税世帯には物価対策で今年1世帯あたり3万円支給しているため合計すると10万円) 例えばということで、年収帯ごとの所得税支払額は大体↓こんな感じです。(扶養家族無し、社会保険料の計算簡単化など、かなり単純化計算しているため目安です)
年収(税込み) | 社会保険料自己負担分 | 所得税支払額 |
---|---|---|
200 | 30 | 2.8 |
300 | 46 | 5.5 |
400 | 60 | 8.6 |
500 | 73 | 14 |
600 | 89 | 21 |
700 | 104 | 31 |
800 | 118 | 47 |
900 | 133 | 63 |
1000 | 148 | 81 |
1500 | 221 | 192 |
2000 | 295 | 336 |
3000 | 443 | 660 |
確かに年収200万円以下の場合は、所得税3万円控除の恩恵に満額あやかることができず、逆転現象が起きてしまうため、別途手当てが必要になりそうです。(↑表を改めて見ると、特に年収1,000万円以下のゾーンでは、社会保険料の方が所得税より大きいので、社会保険料の方が気になるかもしれませんが。)
また、今回は扶養家族分の減税も受けられ、家族を3人扶養していると合計4人分16万円の減税が受けられます。
全体の給付額の規模は5兆円規模で、その内訳は
(1) 4万円減税(対象9,000万人弱): 約3.5兆円
(2) 7万円給付(対象は住民税非課税世帯約1,500万世帯): 約1兆円
(3) 10万円給付(住民税課税、所得税課税の約500万人): 約5,000億円
今回の減税は税収増を国民に還元するとのことなので、日本の一般会計の税収を見てみましょう。まず、全体としては2020年:60.8兆円、2021年:67兆円、2022年68.4兆円、2023年(予算)69.4兆円と順当に伸びてきていることが分かります。(コロナ禍だったにも関わらず。69.4兆円は過去最高)そのうち所得税はというと2020年:19.2兆円、2021年:21.4兆円、2022年:22兆円、2023年(予算):21兆円と所得税は23年に少し下がる見込みになってますが、消費税が2020年:11.2兆円、2021年:13.6兆円、2022年:13.8兆円、2023年(予算):14.6兆円と上昇しています。合計すると2020年30.4兆円から2023年35.6兆円へ5兆円強上昇しているため、この上昇分を還元したということかもしれませんが、今回の措置は恒久的な減税措置(例えば復興税を恒久的に廃止とかあると思いますが)は含まれておらず、単年度の一時的なものなので、岸田総理の自民総裁任期満了(2024年9月)や衆議院の早期解散(衆議院の任期満了は25年10月)をにらんだ人気回復策かもしれません。
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