LGBTと「心は女」事件について

「心は女」だと主張し女性風呂に侵入したところ逮捕された事件に興味を持ったので、少し調べてみました。逮捕された人は建造物侵入の疑いとされており、もう少し直接的な罪状になっていないのは、直接的な根拠と言えるものが厚生労働省の通知(公衆浴場や旅館業の施設の共同浴室における男女の取扱いについてhttps://www.mhlw.go.jp/content/11130500/001112499.pdf)どまりだからみたいです。この通知の中で「身体的特徴をもって判断する」とされているのですが、罰則も無く、この通知だけでは防止や抑止としては不十分に見えます。

この通知は今年の6月23日にLGBT理解増進法施行と同時に出された通知のようで、某新聞によると、その際には厚労省の担当者は、立憲民主党のヒアリングで「実際にトラブルがあったとは把握していない」と説明。立憲民主党の議員からは「事例がないのに、通知を出すのは問題だ」「実際にそういうことが起こっているという混乱を招き、差別が広がる」と批判の声が上がったそうです。(Source: https://www.asahi.com/articles/ASR7576B4R75UTFL01H.html)

しかし、今になって実際に事例が発生し、LGBT理解増進法(https://www8.cao.go.jp/rikaizoshin/index.html)施行後、こういった事案は増えているという話もあるようなので、通知ではなく法律や施行規則格上げしていかないと防げないかもしれません。関連法令に直接的な罰則規定等は無く逮捕の根拠と出来るような法令条文が無いので(関連法令:https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000123862.html)、刑法から「建造物侵入」という若干遠回しなものを持ってきたものと思われます。

こういった事が実際に起こり、今後どのように対策をしていくかを考えると、上記の約5か月前の厚労省と立憲民主党のやり取りは的外れだったのではないか、という印象が拭えません。

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